ヴァンサンカンに思う

『CLASSY.(クラッシィ)』って知ってますか。
光文社が出している女性向けファッション雑誌。創刊は1984年とわりと古い。
このCLASSY.、今の今まで完全に「30代のキレイめカジュアル路線OLが読む雑誌」として認識していた。某通販会社のキレイめカジュアルOLみたいな服の口コミなんかにも「こういうCLASSY.みたいな服増やしてください」っていう声があがっていたりして、なるほど、こういうのを読む層が一定数あるんだなぁふむふむって思っていた。そしたら、今日初めて知ったんだけれど、CLASSY.って「都市部にすむ20代後半から30代前半の女性」をターゲットにしているらしい。えええ!がっつりはいってる!!京都が都市部かどうかはいったん置いといたとしても、年齢的にはわたしがっつりCLASSY.だった。いや、20代後半から30代前半ということは、CLASSY.1年目のクラ1ですってどこかで聞いたことあるような立ち位置ではあるんだけれども、それでも完全にCLASSY.から狙われていたとは。関係ない世代のいずれ読む雑誌、じゃなかった。CLASSY.1年目としてこれからがっつり学ばせていただきます、という雑誌だった。これはわりと衝撃だ。
同じ光文社ということで、CLASSY.のひと世代前にあたる雑誌は『JJ』にらしい。雑誌の話を始めてみたものの、そもそもわたしはほぼ雑誌を読まない。とくに赤文字雑誌は読まないので、別にJJも読んでいたわけではない。でももしCLASSY.かJJを読むとしたら完全に後者だと思っていた。どうやらJJはあくまでも「女子大生」がターゲットらしい。正直わたしのマインドはわりとまだ女子大生(JJが意味するものと合致するかは別として)なんだけれども、よくよく考えたら卒業から3年がたちそうになっている。高校卒業間近に控え、「まだ中学生気分」と一緒、ってそれは結構やばいだろう。
気づけばゆるふわ巻髪女子大生ではなく、タイトスカートを履きこなすキレイめOLになっていた。別にどちらであったこともないけれど、年齢という記号においてはどうやらそうらしい。ショックだとか悲しいというよりも、ただただ驚きだ。
思えば最近、18歳の子に「年がはなれてますね」って言われたり、年上だと思っていたしっかりしたお姉さんが同い年だったりすることが増えてきている。そのたびに新鮮に驚いている。18歳からみた25歳はそれなりに年がはなれているし、しっかりしたお姉さんもいくつくらいに見えるかといわれれば「25歳くらい?」と答える。だから25歳がこんなもの、という像はある。わたしが25歳だという自覚もある。ただ、世間の25歳というものと自分が25歳ということがいまいちリンクしていない気がする。
こんだけ年齢の話をしておいてあれだけれども、少なくとも今は年をとることに抵抗を覚えているわけではないつもりだ。なんならこの不安定な時期を飛び越して早く50代になってしまいたいし早く子どもも大学卒業して自由な時間をすごしたい(いないけど)。それでも、自分が25歳ということ、25歳がこの性格でこの生活をしていることには、いまいちしっくりきていなくて、「やばいなぁ」と思ってしまうのだ。
どちらかというとモラトリアムからの脱却がまだできていないのかな。精神的に自立したら素直にCLASSY.読むようになるんだろうか。なんか全体的にこの話おこがましい気もしてきた。それでもCLASSY.世代ということに驚いたことは残しておこうと思う。