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なんでも妖怪のせいなのではないかということについて

 妖怪ウォッチブームということで巷ではなんでも妖怪のせいにする子どもが増えているらしい。

 

大人気「妖怪ウォッチ」が子どもの脳に与える“意外な影響”とは? | All About News Dig(オールアバウト ニュースディグ)
妖怪ウォッチ「何でも妖怪のせい」は良いこと?悪いこと?を心理学的に解説(碓井真史) - 個人 - Yahoo!ニュース

 

ピーマンが食べられたことですら妖怪のせいだと言われてしまえば、身の回りにおこることが全て妖怪のせいだと思っても(そういうことにしても)、責めることはできないのではないかと思う。


ところでわたしの仕事は、とあるプログラムを動かしてデータを集計するというようなものだ。今日は同僚から、とても簡単な、ほんとうに簡単なデータ集計の依頼をうけた。データを集計して表にまとめてファイルをつくって、長く見積もっても1時間もあれば終わるだろうと思い、作業にとりかかった。ふんふんと鼻歌まじりでファイルを作成し、確認。なにかがおかしい。どうも結果がずれている。どこか間違えたかなぁ?と思い、再度やりなおし、修正。ファイルをチェック。結果をチェック。やはりなにかがおかしい。間違えようがないくらい簡単なプログラムだ。もしかしたら元のファイルに不具合があるのだろうか。もう一度調べてみるも、元のファイルにも変なところはなさそうだった。やはりこちらの問題か。時期がおかしいのか、読み込みが変なのか、設定が変なのか。
いよいよわからない。すでに2時間が経過している。他にやらなくてはいけないこともある。なぜ。なにが違うのか。
そこで気づいた。


もしかして、これ、妖怪のせいなのでは?

 

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思わず書いてた↑

 

きっとそうだ。とんでもなくネットを使う人70代ばかりが抽出されるのもきっと妖怪のせいだ。データの中身が美容院だらけなのも妖怪のせいだ。人々の情報が塗り替えられたようにちぐはぐなのも妖怪のせいだ。妖怪データちぐはぐのせいだ。そう思えばすべてがうまく行く。とんちんかんなことは妖怪のせいだったんだ。
わたしはそれに気づいたんだ。そうか。妖怪のせいだったんだなぁ。そういうことだったんだなぁ。なんとなくほっこりして、一息ついた。一息ついて、考えた。


で、それでどうしようか。


データがわけわかんなくなって数字が全然あわないのが妖怪のせいというところまではよいとして、そのわけがわからなくなったデータをなおすのは妖怪ではなくわたしなのだ。これがわたしのプログラムのミスだとか、抽出時期の間違いだとか、元データの狂いとかならば、それを修正すればいいものの、妖怪データちぐはぐによってちぐはぐにされたデータを修正する術をわたしは知らない。妖怪ウォッチをみたら修正方法も教えてくれるのだろうか。なんだか妖怪と友達になるといいらしいという噂は聞いたが、それはこの場合も適用されるのだろうか。2015年の目標「友達をつくる」をこんなところで発揮しなければいけないとは思わなかった。人と友達になりたいのに妖怪と友達になっている場合ではないし、人ともあまり友達になれないのに、妖怪なんてますます無理だ。
マネージャーに「妖怪のせいでデータがあわないんです」って言ったらどんな顔されるかな。きょとん、とはされるだろうな。もういいから早く帰れって言われるかな。明日からもわたしのデスクちゃんと存在するかな。社会人として、原因を妖怪に求めるのあまりにリスキーだと思うと、途方に暮れた。
もしこの世の中のいろいろが妖怪のせいだったとしたら、それは本当に困るということに気づいた。とくに社会人は、妖怪のせいでおかしなことがおきたら、どうすることもできない。なんせ不景気にも増税にも打ち勝たなくてはいけないのだ。妖怪に屈している場合ではないのだ。妖怪のせいなんで、っていって、はいそうですかと納得してくれる上司はいない。わけがわかることなら対処のしようがある。妖怪は対処のしようがない。わたしのせいではないが、妖怪のせいではある場合、責任をとるのは妖怪ではなくわたしなのだ。こうなったら妖怪コンサルが出てくるのを待つしか無い。妖怪のせいでどうにかなったものを、うまく軌道修正してくれるのが妖怪コンサル。妖怪は日本にしかとりあえずいないだろうから、強いのは日系妖怪コンサルだろうか。リクルート出身の社長が作る妖怪コンサルベンチャーがスタートアップでバリューをあげたりするんだろうか。結局強いものが勝つ世の中なんだろうか。

そんなことを考えながら必死でミスを確認した。どうか妖怪のせいではありませんように。わたしのしょうもないミスでありますように。しょうもないミスを祈ったのは初めてだ。それでも妖怪のせいであるよりは100倍マシだ。

願いかなって、プログラムに、小さなミスがあるのを発見したとき、思わず飛び跳ねるかと思った。しょうもないミスでよかった。妖怪のせいじゃなくてよかった。これを修正すれば全てはうまくいくんだ。自分が掌握できる範囲に原因があってよかった。本当によかった。プログラムは嘘をつかないんだって任天堂の岩田さんも言ってた。もっと岩田さん信じればよかった。任天堂も妖怪ウォッチに「プログラムは嘘つかない」って注意書き入れといてくれ。
「妖怪のーせいなのねーそうなのね!」「でもプログラムは嘘つかない!」
これ。これがあるとないとでは世界が全然違う。任天堂が言わないのなら、再度わたしが大きな声で言っておく。

 

プログラムは嘘つかない!

 

 

お疲れさまでした。