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前髪を切った話

前髪を切った。

ツイッターで盛大に騒いでしまったのだけれど、事の顛末を一応ブログにも書いておこうと思う。

 

とりあえず当時のツイート。

 

 

哀れだ。

 

簡単にいうと前髪を切りすぎてしまった。
わたしは短い前髪がわりとすきだ。
余談だが、いままでで一番気に入っている髪形も前髪は短かった。ただしぱっつんではなくて、いい感じにザクザクしていた。そのときは美容師さんの思いつきでやられたので、どのようにオーダーすればあの前髪再現できるかがわからず、自分の写真をみせるのもいかがなものか、という感じで、いまだにあの髪形にすることはできていない。悲しい。余談。
まぁとにかく、基本的に、短い前髪がすきだ。眉上ぱっつんも昔経験がある。
ただもういい大人だしさすがに眉上ぱっつんで働くのはちょっと、と思っている。似合う似合わないの問題もあると知っている。
知っているけど、でも短い前髪はすきだ。

 

たぶん、深層心理にその気持ちが大きくあった。
ちょうどパーマがいい感じになじんできて、扱いにも慣れてきて、ここで前髪を切ろうと思ったのは一種の気の緩みだったのかもしれない。

 

正直、最初からざくざく切り過ぎているかもしれないな、って薄々勘付いていた。でも心のどこかで、短くなってもいいかな、と思っていた。それは嘘じゃない。
縦に横にはさみをいれながら、鼻歌まじりで切り進める。

 

中盤、すきばさみをいれることにした。
すきばさみはもろ刃の剣で、素人がつかうと厚さがバラバラになったり、がたがたになったりすることも多々ある。それゆえに慎重に使わなくてはいけないことは、中学のころから前髪を切ってきてよくわかっていた。だからこそ、慎重に、根元にはさみをいれた。

 

 

するとどうでしょう。

 

 

見事にはさみ以下が抜けおちたではないか。思わず劇的ビフォーアフター
一瞬なにが起きたかわからず、固まった。
理解したときには時すでに遅し。
わたしが手にしていたのはすきばさみではなく普通のはさみだった。
つまり、普通のはさみで、前髪を、根元から、さくっと切り落としていたのだった。なんということでしよう。再度劇的ビフォーアフター。匠は大胆にもわたしの前髪を数センチのこして切り落としたのだった。

 

家にいてあんなに叫ぶことがあろうかというくらい叫んでしまった。どうしようどうしようどうしようって言いながら部屋をぐるぐるするも、そこにはさっきまで私の頭についていた髪の束が落ちているだけ。まさかこれがくっつくこともないわけで、焦っても叫んでもどうしようもなかった。運悪く、すでに全体的に短くしてしまっている前髪。長さがあればどうにかこうにかごまかせたかもしれないが、それも能わず。
半泣きで髪をぺたぺたとなでつけるしかなかった。

 

 

それから数日はぺたぺたしながら日々をすごした。
一緒にお昼ご飯を食べる同期にはあらかじめ「前髪がやばい」と伝えておいた。
そのおかげか、「そんなに変じゃないよ」というお言葉をいただいた。そのことばが本心なのか慰めなのかすら判断がつかなかった。


仕事中もひたすらぺたぺたするしかなかった。
バーコードはげと呼ばれるひとの気持ちが少しわかった気がする。たぶん、あの人たちも、鏡でみた絶妙なバランスではうまく頭頂を隠せているんだろう。それがキープできていると信じているんだろう。
わたしもぺたぺたしながら、これは隠せているんだと信じてみることにした。思ったよりいい感じなんじゃないかと思いながらトイレの鏡を見るたびに現実を突きつけられて泣きたくなった。
数日過ごしてみて、直接的及び間接的に与えられる状況から考えるに、やはりこれはいい感じではない。現実はどこまでも残酷だしどこまでも正直なんだ。

 

結局週末美容室にいってなんとかしてもらった。
あらかじめ「前髪がやばいです」と断りを入れたにも関わらず、美容師さんはわたしの前髪をみた瞬間かたまっていた。気まずい空気の中、半笑いで事情を説明したら、何かを決意した顔で、「どうにかしますね」って言ってくれた。にもかかわらず、結構長い間、前髪をいじりながら「どうしますかね」「これ…どうしますかね…」「どうなりますかね…」とつぶやいていた。美容師さんをも戸惑わすなんて、申し訳ない気持ちでいっぱいだ。それでも、とりあえず落ち着かせますね、っていってなんとかまとめてくれた。やっぱり落ち着いてなかったんだ、わたしの前髪。
最終的に、「とりあえず、ユッキーナと同じにしたんで、なにか言われたらユッキーナと同じって言ってください」とのことで、わたしの前髪は無事ユッキーナと同じになった。
美容師さんは本当に神だ。美容師だけに。

  

そのときのツイート。

 

 

興奮した様子が伝わってくる。

 

翌日同期に「ユッキーナと同じなんだよ」って言ったら、今までで一番爆笑された。
これでよかったんだと、思う。